今年も買いました、越後の鏡餅。
昨年末買ったときに、コンパクトなパッケージに詰まった伝統と機能性に感動し「来年は組み立てる前にブログに書くぞ!」と決めた、一年越しの思いの詰まった記事です。
鏡餅、それは日本の正月に欠かせないもの。
昔は家庭でついたり、餅屋さんから買ったりしたと思いますが、現在ではライフスタイルが代わり、そうやって鏡餅を手にするところも減ってきたでしょう。
でも、正月に鏡餅をかざるという伝統は続いている。
そんな現代に、マッチしたプロダクト『越後の鏡餅』についてです。
鏡餅の由来
そもそも鏡餅の由来は、越後の鏡餅のパッケージによると、
鏡もちとは、穀物神である「年神(歳神)」へのお供え物です。健康を願い、感謝の気持ちでお供えください。
越後の鏡餅より
とあります。
年神様へのお供えという、正月らしい理由があって鏡餅を供えるのですね。そういう由来などもちゃんと書いていてくれているのがありがたいです。
おめでたさに特化した越後の鏡餅
さぁ、越後製菓の鏡餅。正面はどどーんと『越後の鏡餅』の文字。左下に丸もちとありますが、四角いもちのタイプも売ってました。丸もちのパッケージはピンク色、四角いもちは赤色のパッケージです。この辺はどちらかというと関西圏からから、ピンク色の丸もちタイプの物の方がたくさん売られていました。
側面にはパッケージのあけかた、内容物、鏡餅の作り方などがのっています。
上面には鏡餅の完成図、下面にはカレンダーともちの食べ方が。きちんともちの食べ方まで載っているところがにくいですね。
捨てるところまでデザインされたパッケージ
感心したポイントとして、外側パッケージがきちんと捨てるところまでデザインされているところ
全面透明部分のプラスチックが剥がしやすい形になっていて、分別ゴミとして処分しやすいようになっています。
側面を開くと、きちんと分解のしかたまで載っているのも親切設計!
外装といえども、正月の縁起物をつつものであるから、環境にもやさしくという心配りが感じられます。
鏡餅のデザイン
外装パッケージの中には、鏡餅一式がつまっています。
まず、メインの鏡餅。実はこれ、鏡餅型のパッケージで、そこを開けると個包装された小さな丸もちが入っています。
経験のある人もいるででしょうが、鏡開きの時の、硬くなったお餅を切る作業の大変さといったら。
はじめから個包装された小さな丸もちだと切る手間もありませんし、鏡餅につきまとうカビの生える心配もありません。
鏡開きの時は、そのまま個包装を破いて、オーブンにいれれば縁起物の鏡餅を美味しくいただくことができます。
鏡餅を彩るパーツとして、末広、橙、水引、敷紙、しで、三方(台座)が付属。そのほかに橙と末広を固定する両面テープが付いています。
橙以外は紙製のパーツですが、キラキラした三方や末広、鶴をモチーフにした水引、紅白のしでなど各縁起物がめでたい正月の雰囲気を引き立ててくれます。
日本古来のめでたさのデザインとでもいいましょうか。縁起、めでたさ、ありがたさを感じる様々な要素が、この鏡餅の中には詰まっています。
よくできてるなと思ったのは橙。
上面が一部たいらになっていて、末広を設置しやすいようにデザインされています。
私の記憶が確かなら、数年前はこのようなたいらな部分はなく、橙は丸いままだったので末広が設置しづらかったです(記憶違いならすみません)。
きっとお客様の声をフィードバックしたのでしょう。小さなデザイン変更ですが、大きな改善がなされたように感じました。
伝統をパッケージング
パーツをひとつひとつくっつけて鏡餅を仕上げていきます。
若干しでのつけ方がわかりづらいかなぁ、ぐらいであとはすいすい組み立て。
鏡餅が完成していくにしたがって、自分の中の正月ムードが高まっていくのがわかりますね。
「今年も頑張ったな。無事過ごすことができてよかったな。来年も頑張ろう」と、一年の区切り、来年への意欲といったものが、鏡餅を通じて湧いてきました。
最後に橙と末広を飾って鏡餅の完成。
鏡餅を飾ると、ぐんと正月ムードが高まりますね。
日本の正月には欠かせない鏡餅。その伝統は、令和の時代になっても途切れていません。
この越後の鏡餅のパッケージの中にはその伝統を支え、盛り上げる様々な要素や「日本らしさ」がぎゅっと凝縮されて詰まっています。
ただ単に、鏡餅という「物」を売る方向性もあったでしょうが、お供えや飾り物の由来、現代の食生活やゴミの捨て方に合った形状など、これからも鏡餅という日本独特の伝統を続けていこうという意欲も感じられました。
身近にお餅やさんがない地域が増えた中、スーパーやドラックストア、ホームセンターなどでも買える越後の鏡餅は、伝統をパッケージング化したプロダクトとも言えるでしょう。
※ロゴやパンフレットなど各種デザインがご入用の時にはソルトグラフィックにご相談ください。
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