伊勢神宮は外国人観光客が少ないのか?

先日、お伊勢さんに参拝に行った時のこと。

土曜ということもあり、大勢の人出で賑わっていましたが、体感的に外国人観光客の割合が少ないのが印象的でした。

これだけ人気な観光地であり、現に大勢の人で賑わっているにもかかわらず、どうしてなのか。他の有名観光地(宗教や祈り関係)との比較も交えて考えてみました。

【考察】伊勢神宮には外国人観光客が少ないのか?

土曜日の伊勢神宮(内宮)は大変賑わっていました

先日、令和最初のお伊勢さん参拝(内宮)に行ってきました。私、三重県民ですが、南部の熊野市に住んでいるので、伊勢までの距離がそこそこにあります。しかし、近年高速道路が通ったことにより、熊野からお伊勢さんまで1時間半圏内に。

お伊勢さんといえば、日本の神社の頂点に位置するところであり昔から多くの参拝者を集めています。江戸時代には、一生に一度は伊勢参りが流行し、伊勢への参拝とともに、観光を夢見た人が日本中にいたそう。

現代においても、参拝と観光の流れは整えられており、おはらい町やおかげ横丁をはじめ、グルメにお土産、体験などと多くの楽しい施設が揃っています。私も、参拝だけでなく、そのあとの伊勢うどんや赤福、土地の名物食べ歩きが大きな楽しみの一つ。

私が参拝した日は土曜日ということもあって、大変な人ごみ。伊勢インターを降りてから駐車場に入るまでにも、渋滞があり、そこから内宮へ行くまでにも、人垣を押し分けていくほどでした。

これだけ大勢の人で賑わっていたのに、ある印象的なことが。それは外国人観光客の方が少ないなという印象をうけたことです。

外国人観光客の割合が少なく感じた伊勢神宮

これはデータを見たわけではなく、あくまで主観で感じたことなのですが。それでもこの賑わいに対して、外国人の方の割合が少なく見受けられました。

というのも、近年奈良の東大寺や浅草に行った時、外国人観光客の方の割合の多さに驚かされたから。体感的に半分ぐらいの割合がそうだったのではないでしょうか(具体的なデータを検索したのですが、見つからずあくまで体感的なはなしとなりますのでご了承ください)。

アジア系の方ならば、顔だけでは判別がつきづらいものの髪型やしゃべっている言葉などで、日本人であるかどうかはその割合はなんとなくわかります。

伊勢神宮への参拝では、そういう実感において、外国人観光客の方が少なく感じられたのです。

観光客自体が少ないわけでは決してありません。ものすごい賑わいです。ただ、その賑わいの中で、他の有名観光地に比べ外国人の方の割合が少なく感じる。

その辺について、ちょっと考えてみたいと思います。

神道というものがわかりづらいのか?

まず、第一に神道というものがわかりづらいのではないでしょうか。私は日本人ですが、はっきりとわかっているわけではありません。

日本独自の宗教ではありますが、積極的に世界へ発信されているというものではありません。我々は、身近に神社があり、正月の初詣を始めことあるごとに神様へ参拝しに行きますが、その行為をしたことがない人、特に外国人の方にはよくわからないのではないでしょうか。

伊勢神宮に行くと何があるのか。何をして、どのような体験ができるのか。日本人であれば、幼少期からの神社参拝体験を通して感覚的にわかることですが、それを経験としていない外国人にはいまいちピンとこないのかも。

もちろん、外国の方だってキリスト教をはじめ多くの祈りの場というものは存在します。しかし、神道と違うのは祈りの対象が結構明確だということ。それは十字架であり、キリストであり、あるいは仏像であったりと何が具体的な対象、もしくは空間内においての祈り。

しかし、伊勢神宮をはじめ、神社では何か具体的な対象が目に見えるわけではありませんし、具体的な空間内ではなくその入り口でお祈りをすることになります。その辺の、具体性のなさにイメージが湧きづらく、外国人の方が少ないのではないでしょうか。

具体的な対象

例えば、東大寺などでは大仏さまという具体的な対象があります。何を見て、何に祈りを捧げるかというのはとても具体的。たとえ仏教が身近でない国の人でも、何を観て、どういう体験ができるのかというのはイメージしやすいかと。

浅草においても、雷門や大わらじを始め具体的な対象がありますし、浅草寺という建築物の中での参拝もできます。浅草寺の中へ入ることで、歴史的建造物を体験するということができるわけです。

しかし、伊勢神宮においては、たとえば内宮という具体的な参拝対処はありますが、その空間の内部に入れるわけではありません。日本人には、神社の内へは特別な行事(祈祷、七五三など)の時以外は入れないことがわかりますが、その辺がわからない外国人観光客には、なぜだろうと疑問に思う人も多いことでしょう(たとえば、東大寺でも大仏さまのはるか手前までしか入れなかったとしたら、今ほどの人は集まっていなかったかもしれません)。

また、具体的な、目に見える何かとしての対象がないことで情報発信がしづらいということも、昨今のSNS隆盛から考えますと外国人観光客を集めづらい要因になっているのかと思います。

お伊勢さん参拝の魅力を外国人観光客向けに発信する

なかなか説明の難しい、神道や神社への参拝。しかし、そこには日本ならではの考え方や宗教観、そして伝統が詰まっています。

それが今でも息づいているからこそ、お伊勢さんには大勢の観光客が参拝に訪れ続けているのでしょう。

外国人観光客の方には、体験したいのは何も具体的なものだけでなく、目に見えない伝統や精神性の部分に触れたいという人も多いはず。

先日、とある外国人向けの日本旅行調査で、行きたい場所に熊野古道がトップに選ばれていましたが、その大きな要因の一つにスピリチュアルであったり、日本の精神性の部分に注目が集められていました。

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これから見ても、日本の伝統的な精神性に注目している外国人観光客の方が大勢いることがわかります。

私は、お伊勢さんが三重県の、そして日本の誇りであると思っていますし、できれば多くの国の人にこの素晴らしさが伝わればとも思います。

そのためには、神道や参拝、そして伊勢神宮が日本人にとってどのような場所であるのか、伝統的な事柄から今現在までの発信などを積極的に行えば、今より多くの外国人観光客が訪れるのではないでしょうか。

現代では、世界中から多くのお客様が観光に訪れています。とすれば、日本の素晴らしい伝統であり、祈りの場である伊勢神宮をもっと知ってもらたらと思う次第でありました。

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